望遠レンズを映像で上手に使うとカッコイイ画が撮れるんじゃないか説

映像つくり

映像制作で望遠レンズって使いどころがあんまりピンと来てなくて、2年くらい使うタイミングなかったけど、最近とある映像を観てから積極的に使っていこうわっしょいとなった話。

そもそも望遠レンズの使い所って

「望遠レンズ」って聞いた時、ぱっと思いつく使い方は、遠くにいる野鳥の撮影や、レース会場でのサーキット撮影などがあります。

で、少しカメラに詳しい人であれば、「圧縮効果」とか「盛大なボケを利用したエモいポートレート撮影」といった使い方にたどり着くと思います。

以前にCanon 6Dを使っていた時、鈴鹿サーキットで開催される8耐で、「あの爆走するレーシングマシンを撮るには……そうだ、望遠レンズだ。」と、コスパ最強の望遠レンズSIGMA 70-300mm F4-5.6 DG MACROを購入したのが懐かしい。

映像制作で望遠レンズはあまり使ってこなかった理由

映像撮影で望遠レンズを使うと、手ブレが解消しきれないです。

瞬間を切り取る写真なら、シャッタースピードをある程度確保できていれば、最近の一眼レフのボディ側手ブレ補正やレンズ手ブレ補正が作動して、なんとかなることが多いです。

しかし、映像は少なくとも数秒間の間、対象物を望遠レンズで捉え続ける必要があります。

この「捉え続ける」というのが問題で、広角レンズでは問題なく撮影できるものでも、望遠レンズではほんの少しの動きが映像に手ブレとして現れるため、撮影した映像を見返すとどんなに筋肉ホールドしていても映像に微ブレが起きているケースが多々あります。

映像制作において1番の大敵は手ブレなので、この微ブレがある限り、Premiere Pro CCの編集(ポスプロ)でワープスタビライザー重ねたりなんだりしていたら、作業が重い重い…。

アクション映画のシーンで、映像に躍動感を出すため、わざと手ブレがしやすい状態で撮影するメイキングも見たことがありますが、基本的に映像はフィックスでとると言うのが大前提。

最近では電動スタビライザーなども広まりつつありますが、どうしたって重くなる望遠レンズを装着した状態の一眼レフを、スタビライザーの上に乗せて動き回るのはカメラマンの体力的にも消耗が激しい。疲れます。

そのため、スタビライザー持っていたとしても望遠レンズを搭載して繊細なショットを狙おうとすると、無理が生じていました。

でも、ここ最近はなるべくレンズの望遠端を使うようにしている。

例えば爺が岳のレースのときの映像。

使っているカメラはSONY α7IIIに、他社製レンズマウントコンバータのSIGMA MC-11と、Canonの軽量標準ズームレンズCanon EF24-105mm F4L IS USMの組み合わせ。

※リンク先は2代目の最新型の方です。

パドックで整備しているライダーの表情や、手元の仕草を映しているシーンは、今までであれば、50mmから70mmのレンジで撮影していたところ、思い切って望遠側の105ミリまでレンズを伸ばして撮影してました。

望遠で撮ると、対象物を画面内に大きく映すことが可能
→「写したいもの」「写したくないもの」を整理しやすい。
→結果的に、映像を観ている数秒間は、二次元的に情報が整理された映像空間を作れる。(3次元的な映像空間は、つまり時間軸のお話になるので割愛)

Rupert Walkerという映像クリエイター

記事冒頭のMTBの映像のディレクターはRupert Walkerって人らしい。
あんまり詳しくないけど、Brandon SemenukってMTBライダーの映像作品が多い。

特に印象的なのが下記のシーンである。

YouTubeキャプチャ

空中でトリックを決めるBrandon Semenuk、そしてBrandon Semenukの背後にワッサワッサと写っているマッシブな緑景。

「ライダーがジャンプしているところまで距離が離れているから望遠レンズ」という選択肢なんだろうけど、この場合、望遠レンズでライダーを狙うことによって圧縮効果も発生し、背景の木々や緑を画面いっぱいに引き寄せて、ライダーの空中トリックを際立たせる効果があるんだなーって考えたりしていた。

あと、ライダーのジャージの赤色と、背景のグリーンのコントラストもいい感じ。

空飛ぶようなアクションで、対象物と背景を整理する。

原理は写真も映像も一緒だけど、どれだけ手ブレせず、フレーム内に不規則に動き回るライダーをとらえ続けることができるか。

2018年下半期は、広角レンズならば盛大なパース効果、望遠レンズならではの強力な圧縮効果を利用した背景整理のテクニックを使っていきたいです。

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