奄美大島に行ってきた話

旅行

「奄美大島が不幸なのは、鹿児島県の島であること」

この言葉は高城剛著「人生を変える南の島々。日本編。」で語られている言葉である。

穏やかな気候、青い海、広い空、珍しい動植物、新鮮な食材に旨い酒。

奄美大島には「南の島」を象徴するような様々な観光資源が揃っているにもかかわらず、沖縄に属しているわけではないので、南の島ならではの地方活性化のための優遇措置などが受けられないということらしい。

とはいえ、南の島は南の島。

奄美大島という島は、種子島・石垣島・西表島のように島の名前を聞くだけで、一瞬で自然豊かな南国の憧憬が思い浮かぶロマンあふれる島の一つであり、ずっと行ってみたいと思っていた島でもあった。

そして今回、from NORTH to SOUTH 2019と銘打って、友人のメガネ野(@mgn_no)と奄美大島に3泊4日の旅行に行ってきた。

DAY1

東京から奄美大島へフライト。東京駅八重洲口で集合し、事前に予約していた成田空港行きの直通京成バスに乗り込む。

朝一で集合したが、現地到着は夕方になるため、DAY1は観光をせず、ゆっくりと名瀬市で鶏と酒をくらう。奄美大島まではフライトに3時間くらいかかり、さらにLCC便なので発着時刻も中途半端なのだ。

フライト前に、第三ターミナルのフードコートでたこ焼きとハイボールをキメる。

成田初13:20のバニラエアで奄美大島へ。

島の北部にある奄美大島空港に到着後、路線バスで島中部にある市街地の名瀬まで移動。一時間くらい。その後ホテルにチェックインして、市街地の居酒屋を巡る段取り。

あと、初めて第三ターミナルに来た。

クリエイティブラボのPARTYがリニューアルを手がけたらしく気になっていたが、なるほどという感じ。

成田国際空港第3ターミナル(LCC専用ターミナル)、デザインを手がけたPARTYの伊藤直樹氏インタビュー(1)

ターミナルの床にはどこも青と赤茶のタータンが敷かれている。青がこれから大空に旅立つ=出発するお客さんのための動線で、赤茶が到着の動線になっている。ユーザーはこの導線に従って移動すれば、迷うことなく出発手続きや到着時の荷物の受取ができるようになっているらしい。

広い空港のフロアで実際役に立っているのかと思っていたが、なるほど。実際に歩いているお客さんも、「そこ別にタータンに沿って歩かなくても最短で移動できるやん」みたいな場面でも無意識的にこのタータンに沿って歩いてるのを観測できてほほーと感心した。

DAY1の宿、ホテルニュー奄美に到着。綺麗なビジネスホテルだったので、奄美大島市内でビジネス目的で泊まるユーザー向けって感じ。荷物を放り投げて名瀬の街に繰り出す。

接写をすることで料理のシズル感を出そうと創意工夫しているメガネ野。

一軒目、焼鳥てっちゃん。

鶏刺しが人気で品切れになるらしいので早めに注文。美味い。

串焼きも食べたけど、全部うまい。

豚足の塩焼き。苦手な人は苦手らしいが、プリプリしていて美味い。

島内ではちょうどQueenの映画が上映されていた。

一軒目でまだお腹が空いていたので、口コミでも有名な居酒屋こと鳥しんへ。ファミリーも結構はいっていて、居酒屋というよりは定食屋の雰囲気だった。山羊汁なるものが食べれなかったので、次回は食べたい。

パッションフルーツサワーがエナジードリンクっぽい味がして予想外に美味しかったので、ぜひ。

奄美大島名物の鶏飯と、鶏飯ラーメンを注文。どっちもあっさりした味だが、鶏の旨味がギュッと濃縮されていて、スープをズオズオ飲めてしまう。

食欲が無くてだるい日の朝飯に最高かもしれない。

鶏飯が美味しすぎて食べ過ぎたあまり、奄美大島の地面に溶けてしまいそうな筆者近影。

DAY2

DAY2は朝一でレンタカーを借りて加計呂麻島へ渡り、島を探検するプラン。

本当は昼からシーカヤックをする予定だったが、季節風の影響で強風が吹いていたため、シーカヤックはDAY3に持ち越すことにした。

加計呂麻島にある瀬相(セソウ)港を起点に、西側をぐるっとまわる。

レンタカーは、ホテルの目の前にある奄美レンタカーで日産のDAYSをレンタル。

奄美レンタカーは奄美空港店と名瀬市内店があり、片方の店舗で借りてもう片方の店舗で返却ができるので、今回のように、名瀬市で借りてから、帰りは空港で返却するプランのように柔軟に使えるので便利。

加計呂麻島は奄美大島の南西部にある離島で、奄美大島の南部になる古仁屋(コニヤ)港からフェリーで20分くらいで渡ることができる島。

尚、加計呂麻島はスーパーや飲食店がないので、乗船前に古仁屋港にあるAコープかファミリーマートで水や食料は買い込んで上陸しよう。

知之浦

ここは細長い湾になっていて、何かがあるわけではないけど、静かでエモかった。

加計呂麻島は湾が入り組んでいて、戦時中は軍艦を隠したり司令部を設置したりするのに最適な場所だったらしい。

武名のガジュマル

少し進むと武名という場所に到着。大きなガジュマルの木があったので定番のアー写ごっこ。

写真倶楽部のおばさま方もいらっしゃっていて、結構ゴツい一眼レフ抱えて撮影会していて楽しそうでなにより。歳取ってもクリエイティブな趣味があるのは大事だなと思った。

側溝の蓋がガードレールでDIY精神あふれる。

エモいロケーションあるある:アー写(アーティスト宣材写真)撮影ごっこ。

アー写ごっこ、その2

海沿いは季節風の影響か、とにかくめちゃ風が強かった。

ちなみに、島巡りの半分くらいは海沿いの道を走ることになるので、ずっとこんな景色で贅沢な景色が続いてニヤニヤしてしまう。脳内の南の島キャパがオーバーフローしだす。

薩川中学校・芝集落

少子化で閉校されてる中学校らしい。校庭がもはや浜辺になっていて、こんな中学校で中学時代を過ごせたら贅沢だなぁと思った。

学校の機能はストップしているけど、施設自体は綺麗だったので、すぐ隣にある小学校の卒業生が入学することになったらまた再開するのだろうか。

夕日の丘

薩川からくねくねと続く細い山道を登っていった先にある見晴らしの良い展望スポット。

あいにくの曇り空だったけど、ちょうど西側を拝める方角にあるので、晴れた日のサンセットとか見たらおしっこちびっちゃう気しかしない。

実久海岸

加計呂麻島で一番綺麗なブルーの海。

とのことだったが、曇り空と強風で壮大な感じになっていた。加計呂麻島にはごはん処がほとんどないので、事前に買い込んでおいた鹿児島産黒豚弁当¥298でランチライム。

須子茂集落

昼飯も食べて眠くなったので車の中で昼寝とかしつつ、島の南西部へ回り込むように車を走らせる。

道中、いいかんじのコーヒーショップがあったので、寄り道。

20188月にオープンしたばかりという[tiki Coffee Kakeroma](http://tikicoffee.amamin.jp/)さん。切り盛りしていたお姉さんの笑顔が素敵でした。

独特の風味のコーヒーと、島の塩を振りかけたチーズケーキが美味しい。加計呂麻島って黒砂糖だけかと思ってたけど塩もあるのね。

こういう縁側に漂う情緒、最高です。

メニューをにらみつけるメガネ野。

お子さんが店内でおままごとしていて、のどかな雰囲気しかない。常連さんぽい旅行客の方々もいらっしゃっていた。

猫もいて懐かれる図。猫アレルギーだけど。

例にもれず目の前が浜になっているので、ドローンをちょっとフライト。

終始懐かれる様子。

目が笑っていない男性

諸屯ビーチ

夕方が近づくにつれて雲も晴れてきたので、サンセットを見るために諸屯ビーチへ移動。

目論見通りの綺麗な夕日が出て、海も凪になっていた。

これはエモいと、ようやく出番かのように少しだけドローンをフライト。

浜辺の石をぶん投げるメガネ野「会社の馬鹿野郎ーーー!!!」

来々夏ハウスにチェックイン

当初は海宿5マイルさんに宿泊したかったが、予約がいっぱいでこちらの宿にお世話になることに。宿の場所は加計呂麻島の北東部になるので、西側ドライブから一気に移動してきた形。

マスターのお父さんお母さんみんな優しい人達で、終始ありがとう…ありがとう…という気持ちになる。

シーズン外だったのもあるけど、割り当てられた部屋がバリ広い。天井の魚拓も迫力あって、メガネ野は「動き出しそう…!動き出しそう…!」ってブツブツ言ってた。

宿の庭(!?)が浜になっていて、徒歩0分でビーチという神立地。

 

そして新鮮な魚介類を使った料理が抜群に美味い。今日もその日に釣ってきた魚を調理してくれたらしく、新鮮な魚介類を味わう意味でも、来々夏ハウスさんにお世話になってよかった。

個人的には、トビンニャっていう珍味の貝が美味しかった。海水で茹でてシンプルに食すのが基本で、酒が進みまくる。

DAY3

DAY3はLittle Lifeさんにアテンドいただくシーカヤックツアーに参加。

以前に西表島でマングローブカヤック(リバーカヤック)をしたことがあったので、今回は加計呂麻島でシーカヤックにチャレンジ。

Little Lifeは、世界中の海でシーカヤックやダイビングをされている天野さん夫婦が運営されている。(ご夫婦は加計呂麻島に在住だが、海外に遠征に出かけている時期もあるので、余裕を持って問い合わせてみるのがおすすめ。)

出発前、加計呂麻島ではこれといった予定が決まっていなかったが、メガネ野とプランニングしている途中で「加計呂麻島ってシーカヤックできるんじゃね?」と盛り上がり調べてみたらヒットしたのがきっかけ。

 

写真の一番下にある二人乗り用のは我々が乗ったカヤック。

Little Lifeでは本格的なギアを使用しているため、二人乗りのカヤックも先端がシュッとしている本格的なものを借りる。

2年前に西表島のマングローブで借りたカヌーは船って感じだったけど、今回のはレーサーって雰囲気がぷんぷんしているスピード感あるフォルム。乗り込む前は「沈没しないかなこれ…」と思っていたが、いざ漕ぎ出してみると安定感があって、しかも結構なスピードが出て楽しい。

二人乗りのコツは、とにかく息を合わせてパドルを漕ぐのが大事で、体育の授業よろしく「左!右!」と掛け声を出しながら漕いでいたら、いい感じにスピードが乗ってくる。疲れてくるとついつい席にもたれてしまうが、背筋はシャキッと起こして、腰の回転を利用して漕がないと腕が疲れてくる。

漕ぐ時は前が自分で、後ろをメガネ野が担当。

一通り漕ぎ終わって無人のシークレットビーチに案内してもらったところ。

この時期(3月〜5月上旬)限定らしいが、加計呂麻島の浜辺にはヌカカという、刺されるとめちゃくちゃ痒くなる虫が発生している時期らしく、焚き火をして虫払いをする。

半日のツアーが終わって、お昼は港の売店でマグロの刺し身を買って食べる。

海は綺麗だし、ご飯は美味しいし、暖かいし危うく帰れなくなりそうな図。

大島に戻る船を恨めしく眺めるメガネ野の後ろ姿。

大島に戻った後、古仁屋の港のお土産屋でお土産を買ったりなんだりしつつ、今日の宿を目指す。

宿は空港近くの大島北部。大島南部の古仁屋からまるっと島を縦断するような形になる。

写真はツーを体現している私。

大島のイオンモールことビッグツーにて夜のお酒の買い出し。食料品から薬、大工道具まで一通りのものが揃う。

ちなみにペーパードライバーな私。「2019年中に一人で車を運転して撮影の仕事をこなせるようになる」という目標を掲げているため、大島に戻ってきてから宿までの道中はドライバーを担当。

なんてことない田舎道だったが、メガネ野に指導されつつなんとか40km近い道程を走破し、100点満点中90点をもらうことができたのでよかった。

宿は龍郷エリアにあるパイナップルバレーインに宿泊。

農家をしつつ民宿をされているファームインという形態らしく、ツアーを開催していたり、自家製のお酒を飲んだりすることもできる。宿泊は基本的に一部屋だけらしいので、早めに予約するのが吉。

お酒はロビーで。家の周りから響き渡る謎の生き物の鳴き声を聞きながら、黒糖焼酎をキメる。

夕ご飯は無いが、朝ごはんは付く。ドライフルーツが入ったヨーグルトが美味しかった。

DAY4

最終日は、飛行場への通り道にある田中一村美術館に立ち寄り。

田中一村は1977年に亡くなるまで、ひたすらに奄美大島の自然を描き続けたストイックな生き方をしていた人で、死後にその画が評価された不遇の画家である。

家族を亡くしたり、病気に侵されながらも奄美の地で絵を描くために暮らし続け、稼いだお金は絵の道具につぎ込むという、それはもうめちゃくちゃストイックな暮らしをしていたクリエイターらしい。

そんなに大きな美術館ではないけど、奄美大島の自然を絵画というアプローチで表現しつつづけたクリエイターの生涯を知ることができるので、モノづくりに携わっている人は覗いてみてほしい場所。

園内は、一村が当時見ていた景色を再現するように作られていて、歩いているだけでものんびりできる。

 

終わりに

一村美術館の後はレンタカーを返却し、バニアエアに乗って魔都・TOKYOに戻り、from NORTH to SOUTH 2019は幕を閉じた。

惜しむらくは、南の島なのに滞在時間が短く、せっかくの島時間を体感するほどゆっくりすることができなかったこと。

今年は毎月一回以上は旅行するチャレンジ年なので、近いうちに改めてゆっくり訪れたい島だった。

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